「耳鼻咽喉科領域のアレルギー性疾患 〜アレルギー性鼻炎を中心に〜」
白山台耳鼻科クリニック 去石 巧
耳の日でありましたが、スギ花粉症の流行時期でもあり上記題目の講演となりま
した。当日はコロナ感染症対策のため,事前予約制とし約20名程度の参加者となり
ました。また出席者も席を離して着席していただきました。
当院では今年から弘前大学耳鼻咽喉科講座と連携し、スギ花粉の測定を開始いた
しました。
その結果は青森県花粉情報研究会を通して公開しております。
今年はスギ花粉の飛散が八戸市では早く、3/1から本格飛散となりました。日本
海側では雪が多く、飛散は例年通り3月中旬頃でしたが、八戸周辺は雪が少なく、
例年より早い飛散となったと思われました。
市民向けの講演のため、スギ花粉症だけでなく、アレルギー性鼻炎の発症原因や
病態、治療法について、より詳しくより分かりやすく説明しました。近年は新しい
治療法が出てきています。内服薬や点鼻薬、減感作療法(皮下注)は以前からあり
ましたが、減感作療法(舌下投与)は最近広く行われてきております。
昨年からは重症のスギ花粉症について抗IgE抗体皮下注療法が保険適応となり
こちらも徐々に始まっております。
今後、治療法の拡大に伴って、患者様それぞれについて詳しく適応を判断し、個
人個人に合った治療を検討していく必要があると思われました。
聴講者は真剣に聴いていて、発表者としても非常に気の引き締まる機会であった
と思っております。
残念ながらコロナウィルス感染対策のため、講演会後の質問の機会はありません
でした。今後、日常の診療において少しずつでも説明し浸透させていきたいと思っ
ております。