「院外処方箋」
小笠原久美子=湊病院薬剤師、八戸市在住
多くの方が処方箋をもらったことがあるのではないでしょうか。処方箋を受
け取ったら、薬局へ行って処方箋と引換えに薬をもらいます。
処方する医師、調剤する薬剤師がダブルで処方内容を確認することにより安
全な薬物治療を行うため実施されています。そして外来調剤を病院外の薬局薬
剤師が調剤することにより、病院薬剤師は入院患者さんを中心とした業務に専
念できるようになりました。
処方箋には、私たち薬剤師が患者さんの薬を作るための情報が記載されてい
ます。
1患者さんの健康保険の記号番号、
公費負担を受けている場合はその記号番号。
この番号によりその方の負担額を確認し、保険請求を行います。
2患者さんの情報(氏名、生年月日)
特に小児や高齢者の場合、年齢は薬の量を確認するのに重要です。
3処方箋を発行した医療機関情報(病院名、医師名、その連絡先)
調剤薬局の薬剤師が処方医師に処方箋の記載内容確認や薬学的に相談したい
ことがある場合に必要です。
4処方箋の使用期間
一般的に処方箋の有効期間は発行日から4日間です。
5処方内容
主に薬の名前、量、飲み方などが記載されます。
6備考
特別な指示や注意が記載されますが、右側に後発医薬品(ジェネリック医薬品)
への変更がすべて不可の場合、以下に署名又は記名・押印という欄があります。
また、2カ月、3カ月分と長期の処方箋が出た場合に薬を管理するのは大変
ですね。分割調剤といって分けて調剤してすることもできます。かかりつけの
調剤薬局へ相談してください。
処方箋には調剤するための最低限の情報しかありません。安全にお薬を使用
していただくには、その方の体質、副作用歴、アレルギーの有無、他の医療機
関からの薬も使用しているかなども大事な情報です。
そのため、皆様にいろいろ質問します。医師と薬剤師のダブルチェックでよ
り安全な医療を提供するため、ご理解ご協力をお願いします。