「後発医薬品について」
本田忠=本田整形外科クリニック院長、八戸市在住
近年、生徒や児童のかかる疾病は大きく変わりました。ひと昔前であれば、
トラコーマ(伝染性慢性結膜炎)や感染症が主でした。現在はむしろ不登校や
精神疾患、スポーツ外傷などです。昨年から中学1、2年の保健体育で武道が
必修化されました。
学校医も疾病構造やニーズが変わった以上、従来の小児科、内科、耳鼻科、
眼科などの学校医に加えて、心療内科や精神科、産科、整形外科などの各専門
科の参加も望まれます。
校医を現在のように単独ではなくて、複数化して、学校で起こるさまざまな
問題に対して、異なる専門家がグループで対応する必要性が上がってきました。
日本医師会ではこのようなシステムを、「学校専門相談医」構想として提案し
ています。
【日本医師会の学校保健委員会の答申】
2010年、12年に行われた日本医師会の学校保健委員会の答申から紹介
します。
@医師側のチーム体制
現在の学校保健においては、内科、小児科、眼科、耳鼻科以外の専門科領域
の問題点も大きくなってきています。しかしながら、皮膚科、精神科、整形外
科、産婦人科領域の専門医の医師が学校医を委嘱されている場合はまだまだ多
くはありません。
専門分野における異なる観点を調整しながら、チームを組んで、現場での健
康教育を円滑に実施するための努力が必要です。
A子どもの健康を守る地域専門家総合連携事業の発展型
今後は、学校単位の学校保健委員会のみならず、地域における、いわば「拡
大学校保健委員会」や「地域学校保健委員会」とでも言うようなものが必要と
なるでしょう。
例を挙げてみると、鳥取県では、学校保健委員会の構成メンバーを地域にま
で拡大し、その地域でのさまざまな問題への対応を図り、講師派遣などにも地
域のグループとして対応することを目指しています。
予算の壁がありますが、限られた予算の中で、校医の複数化に対し、柔軟な
対応が望まれます。