「出血を伴う損傷の時」
奥寺消化器科外科 奥寺 進
(1)血を止めるには。
傷から沢山血が出た時、誰でも驚き青ざめるが先ず出来るだけ落ち着かせて下
さい。
創の上からなるべく早く、出来れば清潔なガーゼかハンカチで、なければ手掌
でもよいから10分〜20分静かに圧迫し続けて下さい。特別な病気がなけれ
ば止血機構が働き止血し始める。
(2)青ざめ動悸しますが大部一次的ショックです。体を楽にさせ静かに背臥
させ頭を低くして下さい。(病院では500cc以上出血で輸血)
出血で脉が弱くても防御機構が働き、止血すれば回復します。
(3)アナフイラキシーショックや心臓の不調と思われる時は出来るだけ急ぐ
こと−tel 119
(4)出血が止まったら周辺を消毒し、異物を除去すること。
創上に市販の薬品を不適当に使用すればかえって治癒の妨げとなり得る。
(5)創の深部への細菌の侵入には6〜8時間かかるので、それ迄の時間以内
に対処するようにする。化膿菌の他に破傷風の感染について話す。
(6)創の形状と治癒について、特に刺創の危険性に関して注意を話す。
(7)鈍力を伴う創傷と出血について、また時間の経過と共に症状が変化し危
険度を増すことあり、専門的治療が早急に必要になる。
結論
(1)圧迫が最良の止血法。
(2)創は清潔に、不用意に塗布するな。
(3)落着いて、出来るだけ早く治療開始。
(4)最初の症状だけでなく、時間と共に発生する症状−危険性。
(5)休日夜間急病診療所、二次救急施設−tel 119