「肺結核について」
八戸市総合健診センター 虻川 輝夫
Q:結核の正体は?
A:地球上の結核患者の数は有史以来、今が最高でなお増え続けております。
日本の結核罹患率は10万人当たり38、9人で3000人に1人ですが60
歳以上では毎年800人に1人が発病しております。
Q:何故結核が増えているのですか?
A:結核は空気感染で結核菌はしぶとく、あなどれない菌です。戦前、戦中、
戦後の結核罹患率は800を越えていました。高齢者の殆どの人は若い時に感
染しております。発病しないのは免疫力があるためです。高齢になって免疫力
が落ちてくると発病してまいります。
社会的弱者(ホ−ムレス、失業者など)の発病も高い。大都市で問題となって
おります。
医師の関心の薄いことも原因です。結核病棟のない大学病院が増え結核の教育
がおろそかになっております。
Q:ツベルクリン反応、BCGって何ですか?
A:ツ反は結核菌に感染したかどうかを見る検査です。
BCGは結核の予防注射のようなものです。
Q:結核にかからないようにするには?
A:体力をつけておく、患者と接した時の適切な対応
Q:今後の問題点は?
A:多剤耐性菌、HIV陽性結核、院内感染、集団発生など